今回のテーマは、「ベテラン」です。
私は「ベテラン」という言葉が嫌いです。
それはただ単に思考停止しているだけの年功序列制度に過ぎないからです。
ベテランの先生を見本にしろという言葉が飛び交う職員室は、職場としては三流以下です。すぐに異動を検討してください。
ただし、真のベテランがいる職場は別です。その職場で様々なことを学びましょう。自分自身が教員を続ける良いチャンスです。
では、「真のベテランとは何か?」
それは、「若手教員を立てる」、「若手教員に寄り添う」、「若手教員を育てる」、この三本柱があって初めて、「真のベテラン教員」になります。
つまり、いわゆる「ベテラン教員」のご機嫌とりや、立てるようなことしているのであれば、それはただの「老害」に過ぎないのです。
真のベテランは、新たな担い手に未来を託すように仕事を進めるのです。
ただ、残酷な真実があります。それは、老害ベテランほど残りやすいのです。当たり前ですが、やり残したことや認められない何かがあったからこそ、引けなくなってしまうものなです。
だから、いつまでも居座って自分の居場所を作ろうと、自分の価値を認めてもらおうとするのです。
ですが、本人達はそれに気がつけず、周りに迷惑をかけているのです。老害以外の何者でもありません。
一方で、ベテランが全て老害ではないのです。
だからこそ、「真のベテラン」を見極めてほしいのです。
その見分ける要素が、「若手教員を立てる」、「若手教員に寄り添う」、「若手教員を育てる」なのです。
①「若手教員を立てる」は、そのままです。良いところを教員全体の前で認めてくれたり、生徒の前で失敗した際もフォローを入れてくれたり、自分の顔を立ててくれるような場面があれば、まず信用してみることを決意してください。
②「若手教員に寄り添う」は、自分が落ち込んでいる時に声をかけてくれることです。
数日前、私は職員室(全体の前)で怒られました。その後、ある講師の方(再任用)がわざわざ私の元まで来て、一声かけてくれました。
「さっきのミスはたまたま間が悪かっただけだよ。あまり気にすることでもないよ。」と‥
後にも先にも、その方だけが寄り添う気持ちを持ち合わせていました。そんな方に今まで出会ったことがありませんでした。だから、私の「ベテラン教員」に対する見方が変わったのです。
③「若手教員を育てる」は、極めて重要です。引退した身や再任用の立場は、前に積極的に出ることは避けたほうがいいのです。それは、若手教員の成長のチャンスを阻害するからです。若い人にどんどんたくさんのことを経験させ、実際に体験をして多くのことを学ばさせ、一人前の教員に育て上げなければならないのです。
そのためのアドバイスは問題ないですし、一緒に仕事をして、その仕事をしなければならない理由を教えていくことが、ベテラン教員に求められることなのです。
私は、ベテラン教員が嫌いです。ですが、その人達を否定するつもりはありません。
そういった人達からも学ぶことは少なからずあると思っているからです。それを学ぶことができれば後は距離をおくだけです。
そして、私はそうならないための努力をしていきたいだけのです。ただそれだけです。