今回のテーマは、「進路指導」です。
本当の進路指導は、1年生の時から始まります。
進路指導は、中学校卒業後の進路を決定するものではありません。
進路指導は、「生涯の人生においての本人の意思決定」こそが本来の姿なのです。
就職にしろ進学にしろ、その場所に入ってゴールではありません。
むしろ入ることが目的では、その先がないのです。
一番簡単な考え方は、「将来どうありたいか」を考えさせることです。
くれぐれも、どうなりたいか、そう言わないように、考えさせないように注意してください。
進路指導で大切なポイントは、「どうありたいか」を、生涯に渡って考えさせ続けること、そしてそのために行動していくこと、これらが重要なのです。
決して進学させることや就職させることに重きを置いてはいけないのです。
長い人生を生きるにあたって、自分自身がどうあるべきなのか、その部分を見つめ考え、行動していけるようにしていかなければならないのです。
私達も、教員になって人生が終わりではなく、生徒との関わり合いや職場での立ち位置や役割が年齢と共に変化します。その中で、また人生の価値観や己の存在理由が変わってきます。
その時に自分がどうあるべきかを考えられなければ、満足のいく人生を送ることはできません。
そう、進路指導とは、「常に自分自身が幸福を感じられるように生きていく」ことの力や価値観を身に付けさせるものなのです。
正直、高校進学に重きを置いても、教員も生徒も幸せにはなりません。いや、なれません。
生徒に幸せを感じられる人生を歩んでほしいからこそ、私達は進路指導をするのです。
くれぐれも進学するために成績をあげることや勉強を強要するようなことは避け、本質を見抜かせ、本人達に自分の考えをもたせ、行動に移していくようにしていくしかないのです。