今回のテーマは、「部活」です。
先に伝えておくと、部活に熱を入れることは悪くありません。
ただし、しっかり自分の業務を行い、空いた時間に適切な指導をしているならの話です。
なお、だからと言って部活を肯定するわけでもありません。
今回は、部活が良いとか悪いとか、そういうことを伝えたいわけではありません。
最も力を入れなければならない授業よりも、優先して部活動に力を入れている教員は少なからずいると思います。
なぜ、その人(達)が部活動に熱心になるのかを解説していきます。
ただ、今回記載することが必ずしも絶対ということではありません。
傾向として多いことを記載しますし、当の本人達は今回の内容を自覚していないことがあるので、そこも注意してください。
それでは、本題に移ります。
結論として、部活動に熱中する教員の心理は、「指導が楽だから」です。
授業であれば、それなり自分で勉強したり、授業の準備をしたり、授業後に振り返ったりするなどして答えのない答えを常に見つけていかなければなりません。
正直、部活動も同じことが言えますが…
ただ、授業と部活動で違うのは、「目に見えて結果がわかる」ということです。
授業は、そのような目に見える結果が分かりにくいです。
何かしらの表彰等があるなら別ですが。
人は、結果によって報酬を得られることに快感を覚えます。
よって、部活動で生徒達に指導をすることで結果が出れば、生徒達は表彰されるので、その時に「部活動を一生懸命指導して良かった」となり、これからも部活動の指導を頑張ろうとなるのです。
厄介なことに、生徒も自分が表彰されることで自己肯定感などが養われるようになり、部活動を頑張ろうという気持ちになっていきます。
何より、生徒は結果を出せたのは先生の指導があったからという考えに至り、その先生のことを一目置いて見るようになります。
それで教員の自己肯定感がさらに高まり、部活動が病みつきになってしまうのです。
タチが悪いのは、周りの教員も部活動で結果を出した教員を評価するようになり、部活動に力を入れることは正当なことだと勘違いしてしまうようになるのです。
また、部活動で結果を出すことで生徒達も「恩」を感じるようになってしまうため、授業の良し悪しも気にしなくなってしまいます。
そして、最初の記載した「指導が楽だから」の意味をまとめます。
部活動は、入りたい人が入ります。当然ですね…
当然なので、顧問の指示に従うのが当たり前になります。
そして、その当然が厄介で、教員は何でも指示に従う生徒を支配できていると勘違いしています。心地よくなってしまいます。
自分の王国の完成です。
だから、自分の思い通りにいく世界が心地よくなり、部活動にのめり込んでいってしまいます。
部活動は、教員の承認欲求を満たすのに最も適している場所になるのです。
部活が好きな教員は、その部活動が好きというよりも、部活動の生徒が自分の指示通りに動いてくれることが好きなのかもしれません。
それで、自分が偉くなったような感覚に陥り、目に見えて結果が分かりやすい部活動にどんどんハマっていきます。
よって、好きでやっているのか、生徒のためにやっているのかは、本人にも当然こちらでも判断はつきません。
ただ、事実としてそういう心理があることは把握しておいた方が良いです。
以上になります。
あとがき
ちょっとオチがまとめられない感がありました。
ただ、部活を正当化する人達の心理は、そういうものなんだな、ということは理解してほしかったです。
それに全員が自分の承認欲求を満たしたいわけではありません。
私も現場にいた頃、ある先生は自分の仕事もしっかりこなして、その上で部活動の指導も熱心に励んでおられました。
だから、別に部活動が悪いということも一概に言えない部分もあります。
生徒も本当にその部活動が好きだし、教員側もその部活動の指導をしたいという思いでやっている部活もありました。
そういうWinwinな関係で行うのであれば、それは部活動をやる意味はあると思います。
ただ、そのような部活動はどのくらいあるのでしょうか?
それを実現するのであれば、根本のシステムから変えていかないと、ある部活動は不幸になり、ある部活動は有意義になり格差が広がる一方です。
今回は部活が良い悪いが言いたいわけではないので、そちらだけは再度把握をしておいてください。
ご精読ありがとうございました。