今回のテーマは、「部活指導」です。
部活の指導で絶対にやってはいけないことは、「生徒に対して期待をすること」です。
例えば、「やる気がないなら帰れ」とか「足手まといだから練習から外れろ」とか、そんなような言葉がけをすることです。
ひと昔であれば、生徒も「やらせてくだい」を言っていた時代でしたが、今はそんな時代ではありません。
そもそもこれをやる理由って何でしょうか?
答えは、「顧問の独りよがりな承認欲求を満たすための行為」なのです。
そして、部活指導は我々の本職ではなく、あくまでボランティアに過ぎないのです。
そもそも、部活にそんなものを生徒に求めること自体が、根本的に間違っているのです。
では、なぜ部活指導を、そんな風にやるのか?
これも単純で、そこが自分の居場所にしやすいからです。
部活動は、本当に部活をやりたい人達が集まる場です。
だから、指導もしやすいです。
仮に手をつけられない生徒は、退部の方向で話をもっていくことができるので、対処の仕方も簡単なのです。
また、部活で結果を出せばそれが認められ、指導力の高い教員としてのラベルがはられるのです。
だから、教科指導以上にやりやすくて結果も出しやすいのです。
これが、部活を熱心(仮)にやる本当の理由なのです。
しかし、部活の指導で軸を固めるべきは自分の思いではないのです。
生徒の思いを第一優先に考えなければなりません。
ここを間違える教員が多く、服務事故や保護者・生徒トラブルを巻き起こすのです。
あくまで部活の主役は、「生徒」です。
我々はそのサブでしかありません。
生徒達が本気で上の大会を狙っていれば、我々もそれに答えられるよう練習に取り組めば良いのです。
ただ、技術を高めたり、軽く汗を流す程度であれば、それに合った練習をすれば良いのです。
多くの方は気がついていませんが、根本を考えてほしいです。
そもそも、本気で上を目指している生徒にとって、
「やる気がないなら帰れ」とか「練習の邪魔だから抜けろ」とか、そんなもの必要ないのです。
やる気があれば練習でうまくプレーできるわけではありませんし、練習から外れればそれだけで、せっかくの練習時間を削る訳ですから、逆に非効率です。
練習していて怪我をしそうなら、それは練習から外した方が良いですが‥
というか、うまくなるための練習をするわけですから、たまたまうまくいかなくてやる気がないという判断をするのも指導者としてどうかと思いますが‥
そういう時こそ、どのようにしなければならないのか、しっかり向き合ってあげるのが本当の指導者としてのあるべき姿になるのです。
そして、本当に上達する子や部活をやりたい生徒は自分達でやります。
むしろ、やる気がないだなの、練習の邪魔だのうんぬんカンヌンは、逆に生徒のやる気を向上意欲を奪う最低の行為になります。
部活に真剣に向き合っている生徒は、こっちが何もアドバイスせずとも勝手に自分達で練習します。
あっちから勝手にアドバイスを求めてきますし、練習のやり方を提案してきます。
要は自分達でクリエイティブに活動していくのです。
だから、そもそもとして「やる気がないならとか、練習の邪魔だからとか」、そんな言葉は不要なのです。
その言葉を使っている時点で、指導者でもなければ顧問でもないのです。
それはただの、「自己の承認欲求を満たすだけのためのモンスター」に過ぎないのです。
私が言いたいことは、自分がなぜ部活の顧問をしているのか?もう一度考えてほしいです。
そして、部活の顧問をしていて生徒達に何をすることができるのか、それだけを考えてください。
生徒達が顧問に答えるのではなく、顧問が生徒達に何を与えられるのか!それがとても重要なことになります。