今回のテーマは、「一人称」です。
教員の多くは、自分のことを一人称で「先生」と言っている人が多いです。
一人称は、原則「私」です。
人によって使い分ける場合もあります。
私自身、保護者の前であれば、「ぼく」を使います。
ですので、状況によって一人称を使い分ける必要があります。
一方で、使わない一人称もあります。
それが、「先生」なのです。
そもそも、自分のことを先生という時点で違和感を感じないことが不思議です。
例えばですが、医者が自分のことを先生というでしょうか?
言わないですね。
そもそも「先生」とは、相手が使う言葉であり、自分自身が自分に対して使う言葉ではないのです。
ただ、その事実を知らないで多くの教員が使っている現実があります。
正直、私は教員が自分のことを先生と言ってるのを聞くたびに恥ずかしくなってしまいます。
要は、あくまでも相手に対しては先生を使いますが、自分に対しては使わないのです。
もし使っているのであれば、いますぐ一人称を「私」に変えてください。
社長が自分のことを一人称で、「社長」を使わないように、どんな立場であれ自身のことは、「私」という風に表現することが適切なのです。
この事実を知っているだけで、生徒から一目置かれます。
先生という一人称は無意識に、「上下の関係」をつくってしまいます。
一方で、「私」という一人称は、「対等の関係」をつくるようになるのです。
上下関係は従うだけのものになります。
人間としての成長は伺えないでしょう。
私達は、人間を育てる必要があります。
だからこそ、一人称を大切にして生徒達が自分で考えて行動できるように仕向けなければならないのです。
こういう細いことを気遣える人だからこそ、指導力の高い教員になれるのです。
ぜひ、生徒からかけがえのない教員である存在になってください。
一人称ひとつで変わるものです。