Taros’s diary

学級通信のねたの参考にしてもらえば思います。

良い意味でも悪い意味でも期待をしない

今回のテーマは、「期待」です。

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期待は執着でしかない 執着は教育にあまり必要なものではない

 生徒指導をする際に感情的になっていないでしょうか?感情的になってしまうと、生徒指導はうまくいかないことが多いです。中には教員間で連携して、うまくいく場合もあるのですが、それはどこでも通じるものではありません。ですのであまりおすすめはしません。

 

 今回は、感情的にならずに指導をするポイントを説明していきます。実はたくさんの方法があるのですが、今日から明日から実践しやすいものを取り上げます。

 

 それは、「相手に対して期待をしない」です。

 

 これだけ聞くと教育者として、どうかと思われますが、理由はしっかりあります。

 

 まず、感情的になってしまう原因として、よく気がついていないのが「相手に期待している」というものです。注意したのだから、言葉でしっかり説明したのだから、それが伝わって当たり前、次からは相手はミスをしない、と人は勝手に思い込んでしまいます。それが、そもそも間違いなのです。100回言っても通じないし、何回注意しても相手は分からないし、同じミスを何度も繰り返すことを、覚悟しておく必要があるのです。

 

 これは、あきらめでもなんでもありません。相手と接する際の心構えです。私達教員に必要なのは「根気」です。だから、相手が何度失敗しても「その都度指導をする」と心に予め留めておく必要があるのです。「また失敗したのか」ではなく、「今度はどうやって伝えようか?」という相手のせいではなく、こちらがどうすべきかを考えながら指導をする必要があるのです。

 

 失敗して当たり前、うまくいかなくて当たり前、人生そんなんだったら誰も苦労しない、と気楽に考えることも大切なのです。ですが、同じ注意をしても全然うまくいかないから「あきらめる」は違いますので勘違いは無いように。

 

 この「期待をしない」は、うまくいかない時は、逃げだと感じてしまうのですが、うまくいった時は本当に嬉しくなります。例えば、また失敗するかもな、と想っていたら、案外ことがうまく運んで生徒が良い方向へ歩みを進めた、なんてことがあるとうれしさがいつもの倍以上膨れ上がるのです。

 

 期待というのは、「執着」を生ませるのです。その執着は、教育する場においては、あまり必要が無いものと私は考えています。相手に執着することが教育なのでしょうか?そうではないはずです。相手の成長を心から考えることが、教育には必要なのです。

 

 そこに期待をもってくるから、「指導に相応しくない感情」が生まれてしまうのです。うまくいかなくなってしまうのです。だから、「相手に期待をしてはいけない」のです。

 

 

 今回のテーマは、少し「えっ?」と想った内容かもしれませんが、私自身生徒に能力が無い、できない、なんてことは想っていません。

 「人間だから成長するのに時間がかかるし、失敗もたくさんするよね。」という考えを常に念頭に置き、日々の生徒指導にあっています。その方がお互い、気楽に接することができますし、失敗=悪いこと、とは思わなくなるので、失敗後のケアも生徒自身が考えるようになり、自立していくようになるのです。

 

 少しずつ意識を変えていけばできることのなので、あまり難しい実践ではありません。是非やってみてください。