Taros’s diary

学級通信のねたの参考にしてもらえば思います。

教員に求められる資質 根本的に必要なもの

 今回の記事は、教員に必要な資質なのですが、正直これは教員問わず全員がもたなくてはならないものです。教員になる前は、なんか使命感とか責任感とか言う言葉を羅列して取り繕ってましたが、それよりももっと優先しなければならないものがあります。ただし、使命感や責任感等が必要無いわけではありません。

f:id:Taros:20200519181441j:plain

ただひたすら肯定するのみ

はじめに

 本題に入る前に、「資質」の意味を整理しておきます。

 資質とは、「生まれつきの性質」という意味です。これについては、今回話しません。それよりも、大切なものがあります。もし、これがないと教員としての資質があっても仕事をする上で難儀になることでしょう。

 

以下内容

 教員が最も大切にしなければならないことは、

 「人に対して勇気を与えること」です。

 以上おしまいです。(すいません冗談です。下記に続きます。)

 

 では、なぜこれが最も大切なのか考えていきましょう。

 例えば、みなさんは失敗をして、何かものごとがうまくいかなくて、怒られたり貶されたりしてうれしいでしょうか?私は当然嫌です。自分の心が傷つきますし、自信もなくします。負のスパイラルが私を追い込むことになるからです。ですが、一緒に問題解決に力をかしてくれたり、次にどのような行動すれば良いのか方向を示してくれたらどうでしょうか?前向きな気持ちで、仕事に取り組むことができるはずです。私達は、大人だろうと子どもだろうと、等しく同じ人間なのです。だから、されてうれしことやいやのことは対して変わらないのです。

 生徒が規則違反をした時に、ものすごい剣幕で怒り威圧的な指導をしても意味がないのです。それは、生徒から勇気を奪っているだけのお互いが不幸になる行為だからです。それを避けるために、大抵の場合は生徒の話に耳を傾け、生徒の言葉で経緯を話してもらい指導をしていく必要があります。人間は、自分の話を聞いてくれない人に対して、言うことを聞こうとは思いません。だから、まずは聞くに徹する必要があります。そして、生徒の話を聞き終えた後で、なぜその失敗がいけなかったのか、次からはどうしなければならいのか、生徒に投げかけていけば良いのです。

 ここでのポイントは、「決して、その子の失敗を責めてはいけない」です。人間は何かあると、誰かに責任を負わせる本能があります。しかし、これを行うとその子は成長できません。心が傷付いたり、自分に自信を無すなどして成長の機会を失っていくだけなのです。だから、私達はどんな場面においても極力、「勇気を与える言葉」を投げかけていくことが求められるのです。

 例えば、生徒が不要物を持ってきたとして、みなさんはどのように指導をしていくでしょうか?その生徒の性格や学校生活の過ごし方、その日の心理状態など様々な角度から、なぜ規則を破ったのかを考えると思います。ここでどのように、勇気を与える言葉を生徒に伝えるかが鍵になります。例えば、その子の良いところを褒め、そこに「だからこそ、◯◯してほしかった。」というだけで大分印象は違うものです。ここで、「最近だらしない。だから規則を破るんだ。」なんて否定の言葉を使ったらアウトです。私達が、絶対にやらなければならないことは、相手を肯定することです。そして、「自分は、あなたのことを信じている。一緒に成長していこう。」と生徒を信じ切れることもキーとなってきます。

 これは結構大切です。生徒指導の後、保護者連絡もします。その時、否定してその子の悪かったところを説明するよりも、その指導の中でその子が理解できたところや改善しようと意識するポイント、褒めるべきところ保護者に伝えた方が良いのです。自分の子どもを悪く言われて、頑張ろう!なんてなる保護者はそうそういないですし、保護者だって傷つきます。だから、良い点や改善できたところなどポジティブな部分をどんどん話した方が良いのです。そうすることで、生徒も自分に自信がついたり、何をすれば人のためになるのか理解で成長を促すこともできます。保護者も自分の子の良いところを知れば、子育てに自信をもちますし、学校と家庭間での連携が取りやすくなり良好な関係が築いていけます。

 今回のまとめは以下の通りです。

 ①教員がまず大切にすることは、「勇気を与えること」です。

 ②指導の際には、生徒の良い点に加え、肯定言葉を使って指導にあたる。

 ③保護者連絡の際も、生徒の良い点をあげていき指導の経緯を話していく。

 

最後に

 これやろうとなると難しいです。感情が先に出て、怒りたくもなるのですが、それをやってしまうとその後いくら良い言葉を使っても何も伝わりません。それに、指導の際にずっと肯定し続けるもの結構も難しいです。だから、日頃から生徒を肯定するクセをつけておかないと、これはできません。どんどん生徒の良いところ発見し、それを常に言葉にし仕事ができると、生徒指導の時に活きますので是非やってみてください。