今回のテーマは「教育者の必読本」です。
はじめに
諸注意としまして、今回の本を紹介するにあたり一切報酬はもらっていません。
私個人の自己満足で、本の紹介をしていきますので予めご了承ください。
教員という仕事をする上で、読んでいただきたい本があります。
今回のメインとなる本が3つあります。
また、番外編でも3つ紹介させていただきます。
必読本のメインである3つは、「自分との向き合い方」及び「生徒との向き合い方」を考えていただきたいために読んでほしい本となります。
よって、教員の仕事のノウハウなどはあまり重要視していません。
あくまで、「自分の中の教育の価値観や軸など考えていただきたい」ということがメインになります。
番外編につきましては、後ほど説明をしていきます。
それでは本題に移ります。
必読本1つ目
まず1つ目は、「残念な教員 学校教育の失敗学 著:林純次 光文社新書」です。
結論を述べると、この本を読んでいただき、自分自身を客観的に見れるようになってほしいというのが、私の言いたいことです。
よって誰かを批判をするために読んでほしくはないです。
自分が迷っている時や、どうしたら良いか分からなくなった時に、読み返してほしい本でもあります。
ノウハウなども書いてありますが、私個人としてはそれらを少しずつ取り入れながら授業や生徒指導の向上を目指してほしいと感じています。
私自身この本の価値は、「自分の目指すべき教員像」を明確にしやすくなるものととらえています。
また、この本を読むことによって、自分が尊敬すべき教員も見えてくると考えています。
だから、自分自身のことと他の教員のことも見られるようになる本なので、ぜひ読んでください。
何より、一番重要だと感じているので、一番はじめに紹介をしました。
必読本2つ目
2つ目は、「発達障害 著:岩波 明 文春新書」です。
現在、発達障害について取り上げられ、「個にあった指導」というものも取り上げられています。
ですが、それは今回は置いておきます。
この本を読んで、「発達障害」について理解を示してほしいだけになります。
そして、生徒の特性や性格を理解し、ストレスの軽減をしてほしいのです。
私としては、「発達障害」について理解しているかどうかでストレスレベルが変わるということをお伝えしたいです。
人は相手のことを理解していれば、それを受け入れる心の準備をすることができます。
一方で、「発達障害」に理解がないと、ただ生徒を「生意気」みたいな感じに受け取ってしまい、関係が悪くなるだけでなく自身のストレスも溜めてしまうことになります。
なお、理解しているからといって「個にあった指導」ができるわけでもありません。
1クラス40人いる中で、「個にあった指導」なんて現実的に難しいからです。
よって、「個にあった指導」よりも生徒理解に努めてほしいです。
必読本3つ目
3つ目は、「愛着障害 子ども時代を引きずる人々 著:岡田 尊司 光文社新書」です。
先ほど「発達」について紹介しましたが、この本の表紙には「発達よりも愛着」と書いてあります。
また、「いっぱい、だっこしてあげてください。」とも書かれています。
だからといって、生徒にハグをする必要はありません。
今の時代は、セクハラになってしますので…
ここで伝えたいのは、どんなことがあっても「生徒を見放さないでほしい」ということです。
何があっても最後まで生徒のことを思いやってほしい、この一言につきます。
わかっています。
それにどれだけの根気がいるのか、労力や神経を費やすのか。
しかし、私達教員が生徒を見放したらそれこそ、その子はどうしようもなくなってしまうのです。
だから、最後まで生徒を信じ受け入れてあげる心を持ち合わせほしい、というのが私自身が伝えていことです。
番外編の本の紹介
ここからは、番外編の本を3冊紹介していきます。
番外編 1冊目
まず一冊目は、「日本人の9割が知らない遺伝の真実 著:安藤寿康 SB新書」です。
必読本の2つ目に紹介した「発達障害」にも、関わってくる本です。
私が教員をしているときに驚いたのが、遺伝について知っている教員があまりいなかったことです。
これを読んでおくだけでも生徒理解に努めることができます。
また、保護者理解にも努めることができます。
あまり言いたくないのですが、学校が最後の希望であるのにも関わらず、その学校ですら生徒の可能性を広げれるチャンスが低いという事実もあります…
つまり、人生は遺伝と家庭環境で大半が決まってしまうという残酷な真実があります。
生徒の重要な進路を決める際に、最後にアドバイスできるのが教員ですので、ぜひ読んでおいてください。
そして、より良い進路選択に導けるように努めていただければ恐縮です。
番外編 2冊目
まず2冊目は、「子どもの脳を傷つける親たち 著:友田明美 NHK出版新書」です。
こちらについては、なぜ体罰がいけないのかが書いてあります。
また、心(脳)を傷つけてしまうことや「心の発達障害」などについても触れられています。
必読本3冊目で紹介して「愛着障害」にも通ずる本になりますので、合わせて読んでほしいです。
先程の部分では語れなかったのですが、「安定した愛着を形成し子ども(生徒)の安定した居場所を作ってほしい」というのが、私が伝えたいことです。
こちらの本と愛着障害を読むことで、いかに私達大人の関わりが生徒達にとってかけがえのないものになるかがわかります。
ぜひ、学校を安心感をもって過ごせる場所にしてほしいです。
番外編 3冊目
まず3冊目は、「キラキラネームの大研究 著:伊東ひとみ 新潮新書」です。
主観かもですが、本当にキラキラネームが増えたと感じています。
名簿を見たときに、ふりがなないととにかく読めない名前が多いです。
あとツッコミどころ満載のものもあり、とにかく名前一つでこんなに驚くのかと、自分でもなんとも言いようのない気持ちになりました。
まあ、とにかく今は親に感謝しかしてないですね。
とまあ、前置きが長くなりましたが、この本には、キラキラネームの誕生やそれをつける親の心理などが書かれています。
ただ、昔と今ではキラキラネームをつける意味は結構異なります。
今は自分の子を特別扱いしたい傾向が強くなっているため、キラキラネームが多くなっている傾向にあるそうです。
しかし、皮肉にも普通の名前の方が世で活躍していることも取り上げられています。
要は、常識的な親の元で育つことが結局子どもの成長につながるのですね。
そういった内容が書かれていますし、面白いのでぜひ読んでみてください。
最後に
あくまで主観なのですが、本当の意味で指導力の高い先生ほど本を読んでいると思っています。
一方で、稀に本を読まなくても指導力が高い先生もいます。
ここでの指導力とは、「言葉で生徒を理解させる力」を指します。
指導力が高い先生に共通していることがあります。
それは、「本質を見抜く力」だと感じています。
本を読むことで様々な能力が身についていきます。
その一つに、「本質を見抜く力を培う」があると私は考えています。
ただ、本は本来楽しむものなので、自分が楽しめる本を読んでいただきたいです。
今回紹介した本も違うなと思えば、無理に読む必要はないです。